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ダイヤモンドの話

  • 執筆者の写真: gem-ism
    gem-ism
  • 2021年7月30日
  • 読了時間: 5分

ダイヤモンドは世界一希少な宝石?

宝石について色々な情報を書いていこうと思いますが、宝石と聞いて大体の人がダイヤモンドを思い浮かべると思います。

ダイヤモンドがなぜそんなに有名なのか?それはダイヤモンドが世界で一番希少な宝石だから。ではなく、マーケティングによるものが大きいと思われます。

もちろんダイヤモンドは硬度や光学的特性以外にも、熱伝導率、耐熱性、圧縮強さなど物理的な性質面で他の宝石にない強さを持っていて、素晴らしい宝石であることは変わりません。

鉱物の硬さをあらわすモース硬度も最高値の10で通常傷が付くことはありません。ただし、この硬度は引っ搔きに対する強さであってハンマーで叩くと簡単に砕け散ります。

屈折率が高く輝きが強いという特性もありますが、ダイヤモンドより屈折率の高く輝きの強い宝石はあります。

そしてもっと希少性の高い宝石はいくつもあります。

それでも私たちの頭には『宝石と言えばダイヤモンド』、『ダイヤモンドと言えば高価なもの』、『婚約指輪は給料3か月分のダイヤモンドリング』などのイメージが焼き付いています。

これらは、ダイヤモンド市場を支配するデ・ビアスによるイメージ戦略と価格統制によるものです。


1960年代の日本はダイヤモンドの婚約指輪を贈る習慣もなく国自体も未だ貧しかったためダイヤモンドを持つ女性は5%にも満たなかったのが、バブル期を迎えた日本に『婚約指輪は給料3か月分』という広告を流しイメージを作ることで1980年代には74%の女性がダイヤモンドの婚約指輪を身に着けるという変化を起こしました。

デ・ビアスは供給量を制御し、サイトホルダーと呼ばれる卸先を固定し流通経路を管理することで価格を支配しています。ダイヤモンド以外の宝石は供給量や卸先、流通の制御はできていないため相場というものは存在しますが鉱山のある現地に直接買い付けいくことで仕入値を抑えることは可能ですが、ダイヤモンドは鉱山からガチガチに管理されており買い付けに行くことは不可能と言われています。

近年ロシアなどでデ・ビアスの影響を受けない鉱山の発見がされていますが、それでも価格が下がるには至らない状況です。

より希少な宝石はいくつもありますが、やはりダイヤモンドが希少であることは間違いなく採掘のコストや広告などのプロモーションなどにも多額の費用が掛かることから今後においても下がる可能性は少ないと思われます。


ダイヤモンドの4C

ダイヤモンドの価値を決める要素に4Cがあります。

婚約指輪などを購入された経験のある方は大体説明を受けると思いますが、

 Clarity(クラリティ)・・・透明度・内包物

 Color(カラー)・・・色味

 Cut(カット)・・・研磨

 Carat(カラット)・・・重さ

の4つの項目です。


4Cの各項目についてジュエリーに携わる立場としてコメントさせてもらうと、

Carat(カラット)は、資産としてダイヤモンドを持つのであれば1.0ct(カラット)以上のサイズを持つのがおすすめです。婚約指輪は0.3ctぐらいを購入される方が多いのですが、0.28ctと0.31ctだと急に値段が高くなります。なので。ほどほどのクオリティの0.31ctダイヤを買うよりは0.28ctのキレイなダイヤを買う方がおすすめです。

Color(カラー)は、自分用としてのダイヤモンドで資産価値を考えないのであれば、カラーはFぐらいまでなら良いと思います。おそらく普通の人は肉眼でDからFの判別は難しく、HかIぐらいから少し黄色いのかなと感じる程度だと思います。また、ジュエリーの枠がイエローゴールドなどの場合は、なおさら黄色味が分からないのでDカラーにこだわる必要も無いと考えます。

Clarity(クラリティ)は、資産としての購入でなければVS2以上であれば十分綺麗です。FLやIFになると高くなるのでVVS1までで十分だと思います。

SIでも、内包物の入っている大きさや位置によっては綺麗なものもあるので、運が良ければそんなダイヤに出会えることもあるかもしれません。

Cut(カット)は、輝きに影響するトップクラスにするべきと考えます。Excellent(エクセレント)やその上の3EX(トリプルエクセレント)やH&C(ハートアンドキューピッド)などがおすすめです。どんなにクラリティやカラーが良くてもカットは悪ければ台無しですので重要な項目です。


ダイヤモンドの種類

ダイヤモンドと言えば無色透明のイメージですが、カラーダイヤも色々存在します。

有名なところでは呪われたホープダイヤなどの呼び名で有名なブルーダイヤモンドがありますが、レッド、ピンク、パープル、バイオレット、グリーン、オレンジ、イエロー、ブラウン、ブラック、グレーなど色々あります。



希少性はレッド、ブルーが飛び抜けて高くピンク、バイオレットも希少です。

グリーンも希少で温度で色の変わるカメレオンダイヤというものもあります。

イエローは比較的多いですが色味によっては価値が上がります。

ブラウン、ブラックは多く、ブラックは昔は宝石としての価値は無かったものが、プロモーションによって人気が出ました。


各カラー内でもランクがあって、鮮やかな色からほんのり色味がある程度まで何段階にも分かれています。

もちろん鮮やかなビビッドカラーが高価になります。



などなど、ダイヤモンドについて話すとまだまだ尽きないので今日はこれくらいにしたいと思います。冒頭でダイヤモンドは世界一希少な宝石ではないと書きましたが、それでも魅力的な宝石です。ダイヤモンド以外にも魅力的な宝石がたくさんあるので、また紹介させていただきたいと思います。









 
 
 

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